去年1年間やって、強く思ったこと。ITってのは、あくまでもツール(道具)でしかないのよね。携帯やFAXと同じようなものなのよ。これだけが特別なものではないの。
ほとんどの場合、このITだけではビジネスは成り立たない。IT関連のビジネスモデル特許を申請したとこで、特許が取れる頃には、もっと新しい技術が生まれているのが現状。
IT技術なんて、私ぐらいのレベルじゃとても追いついていけない。ほんとに日進月歩で進化しているの。だから、ITってのはツールと捉えて、いかにアナログ営業にプラスアルファできるかが重要になってくる。
けれど、ほとんどの中小企業の社長さんたちは、サイトを作ったり、ちょっとブログを書いただけで、すごいことをやった気になっている。全然、すごくないのよ。簡単なニュースレターをFAXで送るのと変わらない行為でしかないの。
ITを現場とどう連動させるか?ITが仕事のどの役割を担うのか?それを考えるのが経営者。従業員に浸透させていくのが経営者。そのためには、経営者の確固たる考えと信念・理念がなきゃならない。
従業員は従業員であって経営者じゃないの。どんなに協力的で友好的で前向きな従業員であっても、経営者の代わりにはならないの。同じ考え方、同じ脳みそでは決して無いってこと。理念(企業文化)の無い会社に、理念に沿った考えの従業員はいるはずがない。
はっきり言って、ゴーンさんのような、本来の意味での経営者は皆無に等しい。ほとんどの中小企業の社長さんってのは親方。所謂、おやっさん。
自分が現場で1番。技術も1番。営業も1番。ぜんぶ1番じゃなきゃ嫌な人種。だから、自分より出来る従業員は雇わないし雇えない。口では色んなことを言っても、自分より秀でてる社員を使えない。
親方商売(家業)のままがいいのなら、それで充分だと思う。あえて手間が増えるITなんぞ導入する必要もない。サイトなんぞ作ったばかりに手間が増えて、肝心の仕事を忘れるようじゃ本末転倒だ。
日本において40人に1人は社長と言われる。そのほとんどがおやっさん=親方。それかサラリーマン社長。ほんの一握りの経営者が本来の意味での経営者。新しい価値観を創り出せる人のこと。決して、数字の大小や規模の大きさの問題ではない。
行き当たりばったり経営をし、増幅する情報を鵜呑みにし選別することも選択することもせず、自社のビジネスモデルさへも答えられないような、考えない経営者は経営者と呼ばない。
自分が親方を望んでいるのか?経営者になりたいのか?まずは自らが自分の器を知ること。それも知らずして世間に流されていたんじゃ、従業員が可哀想だよ。どう転んだって、社長の器以上に大きくなることなんてありえないからね。