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私が、営業に目覚めたのは24歳の時でした。すごく、かっこいい女性を見たのです。その女性にクロージングされ、ある商品を買いました。
その1ヵ月後。私は、その女性の影響から、その商品を売る側になりました。そこは、完全歩合給。やったらやった分だけお給料が増えるのです。
営業などやったこともなかった私が、1ヶ月目で50万円のお給料を稼ぎだしました。
その時のお仕事(商社の事務員)のお給料が、たしか1ヶ月15万円ぐらいだったと思います。そりゃもう、狂喜乱舞です。(笑)
たった1ヶ月で、3ヶ月分のお給料を稼ぎ出したのですから・・・。その時から、営業のおもしろさに取り付かれていったのです。
しかし、いつまでも楽しいばかりは続きません。数ヶ月もたつと、数字が出せなくなってきました。営業初心者の頃は、営業のことなど右も左もわからなくても、勢いと情熱だけでなんとかなるもんです。
実際、よっぽど間違えたことをしない限り、数字もでるのです。それが、営業を頭で考え出すと、途端に数字がでなくなりました。これは、誰でも陥ると思うのですが、ヘンにテクニックがつくと売れなくなるのです。
こう言われたらこう言う。こういう時はこうする。など、頭でっかちになっていたのです。言いたいことだけを言い、お客さんの声を聞いてるようで聞いてなかったんですね。当然、契約にはなりません。
落ち込みました。自分では、必死にがんばっているのに契約が取れないのです。
やっとの思いで、アポを取り、お客さまに会う。必死に粘って契約を取る。なのに、次の日には電話1本であっさりとキャンセル。そのたびに、お客さんを恨みました。
「なんで?昨日はいいって言ってくれたじゃない?それなのに、キャンセルなんてひどいわ!アタシ、がんばったのに!キィー!!」
逆切れです。(笑)
アタシががんばっても、お客さまには何の意味はないのです。泣き落としで契約を取ったこともあります。そのお客さんは、しぶしぶながら買ってくれましたが、その後、いいお付き合いなんぞできるわけもありません。
半分脅しのような営業をかけたこともあります。やっぱり、2度と会うことはありませんでした。
何百人というお客さまに会ううちに、ある日、気づきました。「他人の脳みそは違うんだ。」と。
こっちは良いと思っている商品であっても、相手が、自分と同じように、その商品をいいとは思わない。当たり前です。けど、その当たり前に気づかないものです。
歩合の大きい商品というのは、たいがい、生活に必要なものではありません。そもそも必要のないものを、必要あると思っていただかなければ、契約にならないのです。
そのためには、相手の価値観を知り、そこに切り込んでいかなければ、納得して、その商品を求めてはくれないのです。自分勝手な思い込みとがんばりでは、相手に何も伝わらないのです。
私もそうでしたが、世の中の営業マンを見てても、がんばるポイントをはずしている人がたくさんいます。だから、がんばってるのに数字が出ないのです。
必死な形相で営業をかければ、相手は引きます。バタバタやってる営業マンほど、単なる小間使い化されて、お客さんにいいように使われてます。
できる営業マンは、スマートです。スマートな営業ながら、こまめなフォローや気配り・気遣いを忘れていません。体験から得たものをノウハウにし、なんでも素早くチャレンジし対応も早い。
できる営業マンは、お客さまからも信頼され大事にされています。だから、必死な形相で駈けずりまわらなくても、紹介から紹介が生まれ、どんどん営業が楽になっていきます。いや、いくはずです。(笑)
新規のアポ取りは、すごくパワーを使います。新しい人に会っていかない限り、新規の契約が取れないんですから、パワーを使います。
のどから手が出るほど欲しい新規アポが、紹介で予定が埋まるようになったらどれだけ楽ですか?
がんばらないがんばり方とは、がんばった仕事を無駄にせず、次に繋げる仕組みを作っていくということです。
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