部下を潰すバカ上司

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以前、訪問販売の会社にいました。あっ、一応上場企業ですよ。悪徳じゃないですよ。。。

某ミシンメーカーで、ミシンを売っていたんです。ミシンと言えども、最近のはコンピューターミシンですから、定価30万円ぐらいするんです。そっから値引きして、たしか25万円ぐらいで売っていました。

ここのアポ取りってのが、大変でね~。朝、皆で住宅街に出かけていって、軒並み訪問してアポ取りをしていくんです。そりゃもう、イヤでイヤで・・・(笑)

25万円のミシンなんて、そうそう売れるもんじゃないんですね。アポ取り自体も大変なもんだからね。月に10台売ると、全国数千人の営業マンの中で、トップ20位、いい時は10位以内に入るぐらいなんです。

だから、1台売れたら、どんだけ嬉しいことか、わかってもらえますよね?(笑)

ある日、店長室にいました。店長は、私と楽しそうに会話してます。契約が上がってるから、るんるんです。店長も、上の地区部長に報告する立場ですからね。

私は、その日、2台売ってきてたんです。(すごいでしょ♪)奥田さん(営業マンー男性40歳前半ー入社数ヶ月)が戻ってきました。

彼も、その日1台契約を取ってきてたんです。契約を取ってることは、事前の電話連絡でわかっていたんですね。だから、彼は意気揚々と店長室に入ってきました。

私「あっ奥田さん(仮名)、おめでとぉー♪」

奥田さんは、晴れ晴れとした笑顔です。店長がチラリと奥田さんを見て、口を開きました。

「今日、契約になった要因は?」

はぁ~~~????何言ってんだ、こいつ???ってなもんです。

まったくもって、何言ってるんでしょう?はっきり言って、バカ以外何者でもありませんね。契約を手土産に戻ってきたのに、第一声が「契約の要因は?」って何さそれ?

なんでもいーじゃんっ!契約取ったんだから。まず褒めて一緒に喜ぶ時でしょう。バカもバカも大バカです。

奥田さんの表情は、途端に固まりました。褒められると思っていたのに・・・かわいそうすぎます。

この上司だって、現場から上がってきた人間です。アポ取りの大変さは知ってるはずです。契約を取ることは、決して簡単じゃないって知ってるはずです。

部下が必死で取ってきた契約に感謝が出来ずして、何が上司ですか?その契約のおかげで、自分も上司に意気揚々と報告できるんでしょうが。

ありがちな事ですが、こういった上司は、教え諭したいわけです。そうすることで、自分の立場をより高くしたいわけです。ほんとに、大バカです。

その後、奥田さんは潰れました。契約をとっても褒められないんじゃ、やる気もなくして当然です。

部下を持っている方々。人間、誰しも褒められて悪い気はしないものです。ちゃんと、他人を褒めましょう。他人を褒めない(認めない)人は、自分も他人から褒められ(認められ)ませんよ。

教訓

「上司は、部下を褒めて(認めて)なんぼ。」

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